コミュニティツールの発展に伴い、人々が互いに繋がる事が増えてきた。しかし、政治面においては、期待されていたような官僚機構に対抗出来る情報共同体への発展が一向に期待できない。むしろより一層分化されつつさえある。
その大きな要因として、そもそも主義主張が異なる人間同士が同じ結論に達する事は無い。よって、ネットでの議論は持論の押し付け合いに留まり、議論が進まないといった事が繰り返される。
ここでは、最終的な結論が決して交わる事の無い人間同士が継続的に建設的な議論を行いコミュニティを形成していく為の手法を考える。
結論の相違が何故起きるのか まずその要因を考える。
- 政治問題は利害の問題である。誰かの利益になる政策は他の誰かにとって不利益となる。ゆえに主体者を誰に置くかで結論は180度異なる
- 前提条件が異なる。火をつければろうそくが燃える という話も、それが水中であれば誤りとなる。
- 結論を導く為に使う仮定が異なる。やかんに火を掛けて10分後沸騰するか?という問も、その間に誰も火を消さないか 誰かが火を消すか の仮定により結論が分岐する。
- 科学的見地としての三原則 定量的客観的論理的 が守られてない。これが守られなければ信頼ある議論とはならない。
- 利用するデータが異なる。これは結論が分かれれば、どのデータを使うかという面で3の仮定に含む方がいいだろう。
以上の要素により科学的見地を守りつつ、
- 主体者が誰であるか
- 前提条件が何か
- 結論の為にどの仮定やデータを選択するか
を明確にすれば、議論は一定の方向へと収束すると思える。